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双子にあこがれる?part2


多胎妊娠を避けるためには、体外受精においては移植する胚を1つにすることです。
単一胚移植を行なう理由は、前述の通り多胎などのリスクから回避するため、そしてもう1つは、複数胚を移植しても妊娠率に目立った有意差がないという長年の統計結果(おち夢クリニック名古屋)からです。

リスクからの回避は、
(1)多胎妊娠の予防
(2)キメラなどの子どもへの障害、問題予防など
の予防医学の観点から立ったものです。

多胎妊娠については、胎児数が増えるにしたがって出生体重は減り、流産率が高くなり、22週以降の周産期(出産を中心とした妊娠後期から新生児早期までの時期)死亡率や後遺障害についても高くなる傾向があります。
また母体の合併症(妊娠中毒症など)も、胎児数が増えるにしたがって上昇し、これを回避するために減胎手術(多胎妊娠に対し、胎児の数を減らし、妊娠をより安全により確かに継続し出産に導く方法)をしなければならないケースもでてきます。

不妊治療により、やっと授かった命の火を消してしまわなければならないようなことは、誰しもしたくありません。しかし減胎手術をしなければ、母体も胎児も危ないために、胎児数を減らさなければならない場合もあるのです。やむを得ないことと言えば、それまでかもしれません。けれどそこから生まれる新たな危険やリスクもあり、また癒えない心の傷をつくることもあるのです。

そしてキメラとは、特に胚盤胞を複数胚移植したことにより多胎妊娠をした場合に起こる可能性があるものです。
1つは胎盤共有型の2卵性双胎となった場合に起こる可能性があります。通常2卵性双胎は、1人の胎児に対し胎盤、羊膜、絨毛膜とも独立して持っています。しかし胎盤を共有した2卵性双胎となった場合、通常1人1種類しか持っていない造血細胞が胎盤を通して混ざり合い、1つの体の中に2種類の造血細胞が存在することになってしまいます。これを血液キメラといい、生後、血液型がはっきりせず、輸血が必要となった時に医療機関が混乱し、処置が遅れるといったことも考えられます。
もうひとつは、2つの胚が融合し1つの胚になり、遺伝的には2人の人間が1人になってしまうという可能性も含んでいるのです。生まれてきた赤ちゃんの姿からではわからない何かがからだの中に存在し、それがその後のからだと心の成長にどう影響していくのかはわかりません。

胎盤共有型の2卵性双胎

『多胎妊娠=キメラ』ということではなく、発生頻度としては極わずかな確立です。しかしその極めて稀なことが、複数胚を移植することによってあなたのからだに起こるうるかもしれないわけですから、やはり回避するのが当然でしょう。
体外受精において着床率を上げるためだけに治療を行なうとすれば、多くの胚を移植すればいいのです。しかしそのために多胎となり、母体リスクを高め、子どもを危険にさらすのは、『不妊治療』と呼べるでしょうか。『妊娠するための不妊治療』から、『生まれてくる子の幸せを考えた不妊治療』へと社会全体が意識を高めていく時代がきているのだと考えています。

双子にあこがれる?part1

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